インターネット回線は各社ごとのサービスがあり、企業ごとの差別化を図っています。表面的にはどれも同じに見えるサービスですが、通信速度は実際に使ってみないと解らないことも多いものです。万一自分のイメージとは違う光回線だった場合、解約もやむなしということもあり得ます。今回はソフトバンク光で解約をするケースについて解説・紹介します。
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光コラボの解約は難しい
フレッツ光回線を使っている光コラボは「一度契約すると変えることができない」などと言われています。しかし、実際の所は解約をすることは可能で、絶対に乗り換え・解約ができないということはありません。ただし、フレッツ光から光コラボへの転用の様に簡単と言うわけにはいかず、様々な条件・規定があるため気軽に行える訳ではないのです。
解約が難しい理由1・金銭的負担
ネット回線の解約が難しい理由、それは高額な解除料金・違約金などの金銭的負担が大きいことが挙げられます。光回線は住居に光ファイバーケーブルを引き込む工事から始まり、ネットを利用するための料金プランを定めています。この契約期間というものも規約に準拠しているものであり、お客様都合で解除となった場合には解除料・違約金などが発生します。
解除料の負担
解約するにあたり、それまで使っていたインターネット回線の契約を全て解除する必要があります。解除は利用しているサービスの全てということになり、ネット・電話・テレビなど様々なサービスが利用できなくなります。料金プランは大体どこも複数年単位での契約が用意されており、単年契約以外は契約期間内の解約には解除料金が発生します。
期間が定められた契約プランは2~3年の継続利用が義務付けられており、更新月以外の解約には解除料が発生します。逆を言えば、更新月であれば解除料は発生しないということになりますが、長期契約となると解約のタイミングが難しいのが現状です。
設備撤去工事費用の負担
光ファイバーケーブルを引き込む作業は住居の一部を公示する必要があり、場合によっては壁に穴を開けたり屋外と室外両方で行われます。既にネット回線設備が整っている住居の場合など例外もありますが、解除の場合は契約しているプランによって撤去工事の有無が異なります。
また、引っ越しなどによる転居の場合など、住宅の管理者の判断によっては撤去する必要が無い場合もあります。最初から期待するよりも、撤去工事はあるものとして計算しておいて気持ち的に余裕を持たせた方が良いでしょう。
分割払いの残額の支払い負担
高額な工事費は分割払いすることもでき、その場合は月々の月額料金に上乗せして月賦払いとなります。解約時に分割払いが残っている場合、残額を一括払いでの支払い請求されます。
分割払いは工事費だけでなく、ルーターをレンタルではなく購入した場合などの残金の支払いも一括できてしまうので注意が必要です。
光回線の再加入時には新規工事費が必要となる
新たに光回線を引く際には新規扱いとなり、再度工事費用が必要となります。乗り換えキャッシュバックキャンペーンなどを実施している回線なら工事費用も無料、または格安にすることも可能ですが、全ての回線が実施しているわけではありません。
また、ソフトバンク光に再加入した場合、一部のキャンペーンを受けられないと言ったデメリットもあります。キャッシュバックなどのキャンペーンは新規を対象にしているものが多く、以前と同じ住所・契約者による再加入は対象外扱いされる場合もあるので注意しておくべきでしょう。
解約が難しい理由2・光電話やひかりTVなどのサービスが持ち越せない
フレッツ光の回線を利用したオプションサービスに光電話や光テレビサービスなどがあります。これらはネット同様に光回線を用いたサービスなので、光回線を解約したら使えなくなります。今まで普通に使っていたものが使えなくなると言うのはなかなか不便なもので、金銭的負担以外の解約を難しくする要因の一つでもあります。
光電話の電話番号が使えなくなる
NTTのひかり電話に加入した場合、光回線専用の電話番号が発行されますが、光回線の契約解除と共にひかり電話の番号は消滅します。電話番号は一度消滅したら元に戻すことができないため、再度契約しても同じ番号を二度と使うことはできません。
NTTアナログ電話回線などの場合は番号ポータビリティと言う手段もあるため、NTTの電話回線を所有している人はそちらの番号に戻すことができますが、ひかり電話には2017年現在は番号ポータビリティが存在しないため、番号を戻すことができません。番号を戻すのにも番号ポータビリティ料金が必要なため、ここでも出費の必要が出てきます。
ひかりTVで録画した映像が見れなくなる
ひかりTVはフレッツ光のオプションサービスであるため、視聴するためのフレッツ光回線を解約すればひかりTVも見れなくなります。ひかりTVを見るためには光回線以外に専用のテレビチューナーも必要なため、こちらも返却する必要があります。
光回線の解約はテレビサービスの解約でもあるので、当然番組は視聴できなくなりますが、録画した番組も見れなくなります。
BS/CS放送などはコピーガードが働いており、チューナーの契約をしていないと録画した映像も見れなくなります。ただし、録画映像だけを見ることができる「お手がるプラン」というのもあるので、解約後も録画した映像を見る手段はあります。ただし、チューナーレンタル料は540円/月の費用がひつようになります。
おうち割が使えなくなる
ソフトバンクやワイモバイルとセットで月々のスマホ料金が最大1,000円まで割引されるおうち割 光セットも当然適用されなくなります。ソフトバンクグループの電話回線、スマホ携帯のサービスを行っているのNURO光を抜かせばソフトバンク光だけですので、セット割が使える光回線の選択肢が極端に狭まれてしまいます。
おうち割は自分一人ならそこまで深刻に考えるほどではありませんが、家族でソフトバンク・ワイモバイルユーザーが多くなればなるほど、それまで割引されていた人数分の料金が重くのしかかってきます。スマホとのセット割は適用外となった後になって意外にダメージが大きいものなのです。
要注意!レンタル機器の保管・返却義務
ルーターやチューナーなどネットやオプションの利用に必要な機器をレンタルした場合、これらを返却する必要があります。指定された返却期限内に全ての手続きを完了しなかった場合、違約金が発生して思わぬ出費を招くことになります。
ソフトバンク光・解約時の返却物 | |||
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光BBユニット | 電源アダプタ | LANケーブル | モジュラーケーブル |
上の表はオプションサービスの光BBユニットを利用していた場合の返却物です。機器は不足が無いようにしっかりと保管し、指定された内容で返却しなくてはいけません。返却は解約月の翌月20日までの期限となり、できるだけ期日までに余裕をもって返却した方が良いでしょう。
返却先は以下の宛先となり、送料は自己負担となります。
〒277-0804 千葉県柏市新十余二3-1 GLP柏物流センター1階 MBセンター SoftBank 光 返却係 |
万が一破損・紛失などになった場合、違約金よりも高額な弁償費用を請求されてしまうことになるので、ある意味一番肝心な部分と言えるでしょう。特に弁償費が高いのがテレビオプションなどに使われるテレビチューナーで、最悪の場合は8~10万円近い費用を請求されてしまうことになりかねません。
ソフトバンク光の解約手順
以上の理由があり、光コラボの解約は色々と難しいものになります。しかし、事情があって解約をしなければならないケースが無いとも限りません。そこで今回は光コラボのソフトバンク光を例に、解約手続きの手順を解説します。
解約は電話によるサポートセンターから申し出る
理由はどうあれ、全ての人がサービスを永続利用すると言うのは不可能です。企業側としては自社のサービスを長く続けて欲しいわけですから、顧客離れは何としてでも避けようとします。思惑はさておき、どこの公式サイトでも解約手続きの案内は伏せるようにしているものです。
一般的な契約解除の窓口は分かりにくいものですが、ソフトバンク光ではサポートセンターへの電話で解約手続きが行えます。
SoftBank 光 サポートセンター | |
---|---|
電話番号 | 186-0800-111-2009(通話料無料) |
受付時間 | 10:00~19:00 |
契約解除を申し出る際には、ソフトバンク光に登録している電話番号からサポートセンターの受付時間内で連絡し、ガイダンスに従って契約解除の手続きを進めましょう。
契約期間中の解除スケジュール
ソフトバンク光には契約期間が2年または5年の自動更新プランがあります。自動更新なしの場合はいつ解約しても解除料は発生しませんが、自動更新プランの場合は契約期間中は解除料金が発生します。
2年自動更新プランの場合 | |||
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契約成立月 | 契約期間 | 契約満了月 | 次回契約満了月 |
1月 | 1月~翌11月 | 翌年の12月 | 翌々年の12月 |
2年自動更新の場合、契約した月を含めて、24ヶ月後が契約終了月、つまり契約満了月となります。契約満了月を過ぎると契約更新として処理され、新たに2年の契約期間に更新されます。
ソフトバンク光への加入が2017年の1月なら、初年度を1年目として考えて翌年の2018年12月が契約満了月となります。12月中に解約手続きが完了しない場合、年を明けて契約更新とみなされ、次の契約満了月が2019年の12月まで持ち越しになります。5年自動更新プランなら初年度を1と考え、4を足した年月日がそれぞれの期間に当てはまります。
解除料金について
契約プラン | 解除料 |
---|---|
2年自動更新 | 9,500円 |
5年自動更新 | 15,000円 |
ソフトバンク光の自動更新プランは2年と5年の2種類あり、それぞれで解除料金が違います。2年自動更新は9,500円ですが、5年自動更新の場合は15,000円と解除料金が高くなります。5年自動更新はホームタイプでソフトバンク光テレビの加入と言う条件があり、回線工事以外にもテレビ接続や屋内などの配線工事も必要になります。解約の際に工事費用が残っていた場合、解除料以外にもソフトバンク光テレビの工事費用も一括請求されることになります。
また、解除料は有料オプションの解除による違約金によって加算されるケースがあり、2年自動更新プランの違約金は1万円が上限となっていますが、5年自動更新プランは上限金額の対象外となっています。2年自動更新はどんなに解除料金が加算されても1万円以上の請求をされることはありませんが、5年自動更新はこの規定に当てはまらないということを覚えておきましょう。
ソフトバンク光の解約は意外と簡単、問題は違約金とその他
一度契約してしまったからと言って解約ができないわけではありません。むしろ、ソフトバンク光は電話一本で解約できるので解約自体は拍子抜けする位簡単なのです。問題なのは契約解除で発生する違約金と電話・テレビ・スマホの各種サービスが受けられなくなることです。
ネット回線以外に利用していないと言う人には大したことではないかもしれませんが、やはり高額な違約金と光回線加入時の工事費は見過ごせません。
そこで、解約後に他社回線を申し込むなら乗り換えキャッシュバックを利用してしまえば負担を減らせます。
代理店のキャッシュバックも利用しよう!
光コラボでは乗り換えキャンペーンとして他社回線から新規申し込み者にキャッシュバックを実施している光回線もあり、違約金を一部負担するサービスを行っているところも少なくありません。しかし、キャンペーンは思ったほど高額でない場合や期間限定などのいくつかの制限があり、全額負担に至らない場合も考えられます。
そこでおすすめの申し込み窓口が代理店です。
代理店であれば難しい手続きも不要で高額キャッシュバックを現金で受け取ることもでき、違約金負担プラスアルファでかえって得をする申し込み窓口も存在します。例えば、代理店NEXTやアウンカンパニーなどは光コラボの代理店として高額キャッシュバックで有名で、auひかりやNURO光など光コラボ以外も取り扱っています。
解除料や違約金などの負担金が心配な人は公式だけに頼らず、代理店などの申し込み窓口を利用するのをおすすめします。中には悪質な申し込み窓口もあるので、口コミや評判などしっかり調べたうえで利用してくださいね。
