光回線にはオプションサービスとして、光回線を使ったIP電話サービスが用意されています。フレッツ光回線を使ったひかり電話はNTTの電話加入権を必要とせず、フレッツ光と契約すれば誰でも自宅に固定電話を置ける便利なサービスです。しかし、一旦フレッツ光、もしくは光コラボを解約、または乗り換えしてしまうとそれまで利用していたひかり電話の電話番号が使えなくなる恐れがあるのです。
学校や仕事、個人事業主などにとって固定電話の必要性が高く、連絡先の電話番号が変わってしまうのだけはどうしても避けたい!そう考える人も多いはずです。そこで今回は、ネットの乗り換えによる電話番号の引継ぎ方法「アナログ戻し」について解説紹介します。
Contents
自宅の固定電話の種類を把握・理解しよう
自宅の電話は一般的に固定電話と言われ、電話契約をしている各世帯には1つずつその家庭に繋がる電話番号が割り振られています。電話番号は電気通信事業者から加入権を買い受け、電話回線を引くことで初めて使えるようになります。電話会社で一番有名なのがNTTで、家の電話と言えば日本国内は誰しもがNTTと答えるはずでしょう。
電話回線と言えばNTTが最大手ではありますが、近年はNTT以外の電気通信事業者も増え、NTTの回線を通さない直収電話を利用する人も増えています。今回の乗り換えによる電話番号の引継ぎには、自宅の固定電話の種類が深く関わってきます。乗り換えの前には自宅の電話がどの種類なのかを把握し、理解しておきましょう。
ちなみにソフトバンクでも「おとくライン」という直収電話サービスが用意されており、他社の直収電話に「KDDIメタルプラス」や「J:COM PHONEプラス」などが挙げられます。
ソフトバンクの直収型電話サービス「おとくライン」
「おとくライン」は、ソフトバンクの通信設備を使い、お客様どうしを直接つなぐ直収型電話サービスです。
NTT東日本・NTT西日本の通信設備を通さないため基本料金がソフトバンク一本化、質の高いサービスが受けられます。また、緊急特番や、基本・付加サービスもご用意しています。
引継ぎできる電話回線の種類は?
電話回線にはIP電話とアナログ回線とデジタル回線の3種類があり、結論から言うとどちらの回線でも引継ぎは可能です。厳密に言うとNTT加入電話の電話番号を引き継ぐと言う形になり、手続きの手順なども複雑な方法になります。
色々とややこしいネットの乗り換えからの電話番号の引継ぎですが、まずは整理しながら順を追って説明していきましょう。
インターネット網を利用したIP電話
光電話と呼ばれることが多い光回線を利用した電話サービスですが、簡単に言うと光ファイバー網を利用した電話サービスです。ネットのデータ通信は光ファイバーを介して行われており、データの送信元から送信先への通信が行われます。送受信されるデータは識別番号が割り当てられ、この識別番号をIP(インターネット・プロトコル)と呼び、IPを目印に通信が行われるのがネット通信です。
分かりやすく言うと、IPと呼ばれるネット上の住所にデータと言う名の宅配便が行き来していると言うわけです。送受信されるデータはネット上のサーバーに集められ、そこからまた送られます。IP電話のIPはインターネット・プロトコルの頭文字で、通話の音声をデータ化したものを光ファイバーケーブルを通してサーバーに送られ、電話口に届くといった仕組みになります。
(音声)データを出荷 → サーバー(集荷場)に集荷 → データを配送
IP電話はこのような流れとなります。
メタルケーブルを伝わるアナログ回線
アナログ電話と言えば黒い電話が懐かしい昔からある電話回線です。アナログ回線はメタルケーブルと呼ばれる銅線を伝わり、NTTと自宅の電話とを繋いでいる電話回線になります。アナログ回線にはダイアル回線とプッシュ回線の2種類があり、ダイアル回線は昔懐かしい番号を指で回すタイプの電話で、プッシュ回線は現在の主流であるボタン式です。
ダイアルとプッシュの違いは音声を伝える信号の種類で、電話を繋げるための周波数がダイアルとプッシュで違います。例えば、プッシュ回線の電話番号を打つ時の「ピポパ」はただの演出ではなく、電話を繋ぐための信号音なのです。ダイアルはパルス、プッシュはトーンで信号の呼称が分けられています。
IP電話とアナログ電話はともに電気信号を送る電話サービスですが、データ通信と周波数という通信手段の違いがあるのです。
音声がデジタル化されたデジタル回線
デジタル回線は音声をデジタル信号に変換されたもので、ISDN回線を利用した電話サービスです。インターネットの主流が光回線となっている現在においては、デジタル回線を使った電話サービスも縮小の一途を辿っています。電話番号を2回線持てると言うメリットがあるため、個人事業主など仕事用と家庭用の2種類の固定電話を持ちたいと言う人には需要が無いとも言い切れません。
電話番号の引継ぎにはNTTの加入電話必須
前置きが長くなりましたが、本題に入ります。
電話番号の引継ぎ方法ですが、まず最初に必要なのがNTTの加入電話です。ここで言うNTTの加入電話とはNTTのアナログ回線のことを指し、フレッツ光のひかり電話回線のことではありません。
つまり、NTTの加入電話に加入していない時点で電話番号が引き継げないと言うことなのです。
では、フレッツ光で加入した電話なら同じNTTだし大丈夫だろうと思うかもしれませんが、フレッツ光ではダメなのです。あくまでNTTのアナログ回線が重要なのであって、それ以外の電話回線はアウトなのです。
一部の直収電話は引継ぎ可能
NTTのアナログ回線以外はダメと言いましたが、実は一部の直収電話でもポータビリティサービスで引継ぎ可能な電話回線もあります。これは提携事業者との兼ね合いもあり、仲の良い企業とだったら特別に電話番号が引き継げる程度に考えておくべきでしょう。
例えば、光コラボのソフトバンク光を運営するソフトバンクのおとくラインがauひかり電話でも引継ぎたいと考えた場合、提供事業社名にソフトバンクのおとくラインが名前を連ねています。この場合、番号ポータビリティを利用すれば直収電話のおとくラインからauひかり電話への引継ぎが可能です。
電話番号の引継ぎ手順
前提としてNTTの加入電話があることです。これさえあればほとんどのケースで電話番号の引継ぎが可能ですが、あくまで光コラボやフレッツ光を利用した光回線・ひかり電話という条件であることを覚えておきましょう。
一部の例外を除き、番号ポータビリティが適用されると言うことを前提でご説明します。
乗り換え前にしておくべきこと・加入電話の復活「アナログ戻し」
光回線と契約する以前に加入電話を利用していた人は、NTTに加入電話の中断を申し入れていたかどうかの確認をします。光コラボなどに加入したら光電話が使えるからと言って、加入電話を解約していたら元も子もありません。加入電話を一時中断させていることも条件なのです。
加入電話から発行された電話番号は光回線加入前のものに限る
さらに言うと、光回線に加入してからではなく、加入前にNTTから発行された電話番号であることに限ります。仮にもし光回線と契約後に、何かのはずみでNTTに加入していたとしても番号の引継ぎはできなくなります。
こうして寝かせておいたアナログ回線を復活させて再利用することを「アナログ戻し」と呼びます。
ネットの解約はアナログ戻しの後に
乗り換えの手続きはアナログ戻しが終わった後に行います。ここで早まってアナログ戻しより先に乗り換えを済ませてしてしまうと番号の引き継ができなくなります。
アナログ戻しが終わったら後はいつ乗り換えをしようと問題ないので、アナログ戻しだけは絶対に最初に済ませておきましょう。乗り換え先が決まったら契約を済ませ、そこで初めて電話番号の引継ぎ手続きを行います。引き継いだ後は加入電話はお役御免となります。
今後も乗り換えや引っ越しなどで電話番号が変わる機会が無いとも限りません。乗り換え手続きが終わった後も保険として念のため加入電話は再度中断しておくことも検討しておきましょう。
絶対に乗り換え手続きができないケース
NTTの加入電話から発行された電話番号はそのエリアにのみ通用するものです。仮にNTT東日本からNTT西日本に引っ越した場合、番号の引継ぎは絶対にできません。同じNTTの電話サービスと言っても東と西では管轄が違います。そうなったら素直にあきらめるしかありません。
また、同じ管轄内であっても、加入電話回線設備が収容されている収容局が以前と異なる場合も電話番号が変わってしまいます。同じ市区町村であっても全ての電話回線が同じ施設に収容されているとは限らないからです。
電話回線は同じ管轄の同じ収容局であるという条件がある以上、どうにもならないケースもあるということを覚えておく必要があります。
アナログ戻しの注意点
手続きや注意点が多いアナログ戻しですが、費用がタダと言うわけではありません。電話を一時中断させ、再開させるのにも工事費用が必要となります。また、中断させるにあたり、いくつかの注意点も存在します。これらを踏まえたうえで、電話番号を引継ぎさせるかどうか判断しましょう。
アナログ戻しにかかる費用
加入電話は寝かせる時も起こす時も工事が必要です。その費用は電話回線の状況にもより、最低で2,000円からとなります。
中断工事費用 | 2,000円~10,000円程度 |
再開工事費用 |
工事費用はネット回線の工事と同じで、訪問ありの立ち合い工事なら2,000円となり、立ち合いありの訪問工事なら1万円程度が見込まれます。立ち合い工事は前述の通り電話回線の状況次第で変わります。
加入電話の手続きは「利用休止」「 一時中断」「 解約」の3種類
一旦加入電話を寝かしておくために休止と言う言葉を使われる方も見かけますが、加入電話の手続きは休止・中断・解約の3つに分けられています。解約はその名の通りアナログ回線を廃棄することになりますが、利用休止と一時中断は別の扱いとなります。
利用休止は10年間で解除扱い
利用休止と一時中断の違いですが、利用休止はNTTが10年間権利預かりとなり、その間の回線使用料は発生しません。対して一時中断は無期限での預かりとなり、その間の回線使用料は発生します。
利用休止の場合は最初の5年間で継続か再開の更新が可能となり、残りの5年以内に申し出がない場合は解除されてしまいます。さらに利用休止での再開は電話番号も変わってしまうため、同じ番号を使うことができません。
一時中断の場合は使用してなくても毎月1,600円程の回線利用料が発生してしまいますが、預かり期間は無期限の上に再開後も電話番号は変わりません。引継ぎ手続きの際にはNTT側でも確認はされるとは思いますが、万が一に備えて利用休止か一時中断かを確認しておくと良いでしょう。
光コラボで加入電話があるならアナログ戻しを試そう
光回線に加入前の加入電話があればアナログ戻しと言う方法で電話番号は引き継ぐことは可能です。しかし、手続きが色々と複雑で費用もそれなりに掛かってしまうことが難点です。
電話番号の引継ぎ手順 |
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光回線加入前にNTT加入電話(アナログ回線)を持っている |
ネットの乗り換え前に加入電話の再開手続きを済ませる |
ネットの解約・乗り換えを済ませてから電話番号の引継ぎ手続きを済ませる |
引継ぎ手続きが済んだら加入電話の一時中断手続きを済ませる |
- 加入電話の一時中断には回線使用料の月々の支払いがある
- 加入電話の休止・再開させると電話番号が変更になる
- NTT東と西をまたぐ引っ越しだと電話番号が必ず変わる
- 加入電話の中断工事と再開工事には2千円からの工事費用が掛かる
固定電話が変わってしまえば家庭を持つ人や職種によっては不便を強いられるケースも少なくありません。光回線を利用した固定電話の引継ぎは、以上を踏まえて行う必要があります。
光コラボならフレッツ光を用いたひかり電話を採用しているので、引継ぎ可能な光回線に困ることはないでしょう。
ソフトバンク光はNTTの光電話とソフトバンク回線が使える
普段電話を使わない人でも、電話回線が必要な事情と言うのも出てくるかもしれません。そこでおすすめなのが、光コラボのソフトバンク光です。
NTTの光回線を使った光電話とソフトバンク回線が合わさったホワイト光電話にNTT回線単体で利用できる光電話(N)、月額料金無料でソフトバンク回線同士なら通話料無料のBBフォンと固定電話の種類が3種類あります。BBフォンなら月額無料ですので、加入電話を中断状態にしていても月々の支払いは比較的軽いものとなります。
また、ソフトバンクスマホやワイモバイルなどのソフトバンクグループのスマホを利用中の人は、スマホの月額割引が適用されるおうち割 光セットが用意されています。ソフトバンクのスマホの割引がある光回線はソフトバンク光だけなので、ソフトバンクキャリアの人にはぜひおすすめできる光コラボです。
ソフトバンク光のあんしん乗り換えキャンペーンでアナログ戻しも安心
アナログ戻しを行った際に発生する工事費用ですが、実はキャンペーン適用で費用を賄うことが可能なのです。あんしん乗り換えキャンペーンは他社回線からの乗り換えで発生する違約金・撤去工事費用を最大10万円まで普通為替としてキャッシュバックすることができ、電話回線も撤去工事の中に含まれているのです。
それだけでなく、光回線、電話回線、テレビ撤去費用なども含まれており、設定された規定の違約金であれば、支払われるキャッシュバック金額は余計にもらえる場合もあるのです。ただし、これには条件があって、あんしん乗り換えキャンペーンはソフトバンク光とソフトバンクAirの乗り換えで適用されるものですが、アナログ戻しの工事費用が適用対象となるのはソフトバンク光のみに限定されています。
電話回線は有線である光回線を使った回線サービスのため、無線であるソフトバンクAirが適用対象外なのはある意味納得と言えます。
もう一つ、あんしん乗り換えキャンペーンでキャッシュバックを受けるには発生した違約金・撤去費用の金額を確認できる証明が必要になります。そのため、領収書など復活工事の時の費用が確認できるものは全て大切に保管しておきましょう。
あんしん乗り換えキャンペーンについてはこちらの記事で紹介していますので、気になる方は一度目を通してみてください。
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