自宅でインターネットに繋げるには、ネット回線の他にプロバイダ契約も必要です。ネットに接続するには、回線だけではなくプロバイダから与えられたIDとパスワードを認証してインターネットにアクセスします。ネット契約以外にもインターネットに接続するための手順である「プロバイダ設定」について解説します。
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インターネット接続の基本
インターネットに契約すると、契約している事業者から書類が送られてきますが、その中には認証パスワードなどの個人情報が記載されたものがあるはずです。プロバイダ契約をしている事業者から送られてくるIDやパスワードは、ネットにアクセスするための必要な認証IDとパスワードです。インターネットはネット契約だけではなく、これらの認証設定を行って初めてインターネットに繋げることができるものなのです。
PPPoE接続設定が必要
インターネット接続で調べていると頻繁に目にすることが多い単語があるはずです。ネット接続で「PPPoE接続」と言う言葉を一度は目にしたことがあるはずです。これは前述のIDとパスワードをネット接続の前に入力して、認証することでネットに接続する接続機能です。
ISDNやADSLが主流の頃は、ネットに繋げる前にユーザー名とパスワードを入力するサーバー接続のポップアップが現れたことを覚えている人も多いのではないでしょうか?この手順がPPPoE接続そのものです。光コラボが開始される以前のフレッツを利用していた人は、NTTからフレッツ接続ツールを使ってインターネットに接続していた人にとってはなじみ深い手順だと思います。
接続設定はパソコンとルーターの両方で設定できる
フレッツ接続ツールの場合は認証IDとパスワードを先に入力しておけば、入力した文字列を記憶しておき、あとはアイコンをクリックするだけでインターネットに接続できました。もちろん、自動接続設定もできるので、最初に接続設定をしたっきりですっかり忘れてると言う人も少なくないでしょう。
元はインターネットに接続するためには、このPPPoE接続設定をほとんどの人がしていたはずです。そして、ネットの接続認証はパソコンとルーターの両方に設定できます。
パソコンとルーター、設定はどっちでやればいい?
どちらで行っても特に問題はありませんが、複数台のパソコンからネットに繋げている場合はルーターで行った方が良いでしょう。ネットを家族で共有している場合など、接続設定をしているパソコンの電源が入っていない場合、ネットに繋げることができません。ルーターに設定をしておけば、ネット接続の際に認証IDとパスワードはプロバイダに送ってくれている状態になっているので、接続設定をしていない端末からのネット接続も可能になります。
一度設定すればあとは自動でネット接続が可能になることから、パソコンではなく直接ルーターに設定することの方が多いと思われます。現在のインターネットの主流はルーターを使った光回線が普及していますが、電話回線を経由するモデム利用の場合はパソコンから接続設定をする方が多いでしょう。
パソコンとルーターの両方で設定すると繋がらなくなることもある
ここで注意しておきたいのが、パソコンとルーターの両方でPPPoE接続を行ってしまうことです。もしもの時に備えて、両方で設定しておくと言う慎重な方もいるかと思いますが、これはあまりお勧めできない方法です。認証IDとパスワードがパソコンとルーターの両方で送られてしまい、情報が混線してしまって繋がりにくくなることも考えられます。
ソフトバンク光は光BBユニットでプロバイダ設定も楽々
ルーターは個人で用意する必要がありますが、ソフトバンク光では光BBユニットと言うルーターのレンタルオプションが行われています。無くても問題はないものですが、ソフトバンク光では、光BBユニットがあることで、その性能を十分に引き出すことが可能です。
IPv6 IPoE+IPv4接続方式の高速通信が可能
まず、ソフトバンク光は1GBpsの高速通信ですが、スペックを引き出すには光BBユニットの利用が推奨されています。ソフトバンク光の接続方式は光BBユニットに準拠したシステムになっており、それ以外のルーターを使っても、公表されている性能で使える保証がないからです。
光BBユニットを接続すると、繋げていない時より当社比1.5倍の速度が出せるということが明言されています。
ソフトバンクの光電話とWi-Fi、地デジチューナーに対応
光BBユニットは、ソフトバンクの光電話に対応しており、設置することでソフトバンク回線との無料通話が可能になります。ソフトバンクの自社回線に繋げるための終端装置なので、ソフトバンク回線を利用するには必須なのです。
また、Wi-Fi機能に地デジチューナーとの連動機能を標準で搭載しているため、自宅内での無線通信や地デジ放送の視聴・録画が光BBユニット一台で可能になると言うのも大きなメリットです。
光BBユニットのプロバイダ設定方法
あると便利な光BBユニットですが、「プロバイダ設定は必要なんでしょ?」と思う人も多いはずです。光BBユニットのプロバイダ設定は必要ありません。
なぜなら、契約した時に発行される認証IDとパスワードが既に登録された状態でルーターが出荷されているからです。そのため、専門用語だらけでチンプンカンプンと言う人でも、光BBユニットを接続するだけでインターネットに繋げられるからです。
ルーター設定は必要ありませんが、LANケーブルとパソコンを繋げる作業は必要ですので、同梱されている説明書の手順に従って設置しましょう。ちなみに、光BBユニットは3種類の型番があり、それぞれを手動で設定することも可能です
光BBユニットの「SoftBank」のロゴがある面に型番が記載されているので、こちらに対応した機種の設定を行いましょう。
光BBユニットが無い場合の設定方法
光BBユニットがあれば設定が特に必要ないわけですが、無い場合のソフトバンク光のプロバイダ設定方法を解説します。プロバイダ設定はパソコンとルーターどちらにせよ、パソコンからの設定が必要になりますので、手順を説明します。
パソコンからのプロバイダ設定方法
手動でプロバイダ設定をする場合、まずはWindowsスタートボタンを右クリックから始まります。OSによってコントロールパネルの表示が違いますが、スタートボタンから始まるのは共通しています。
Windows10の場合は、「設定」もしくは、スタートボタンを左クリックしてWindowsシステムツールの中からコントロールパネルを開きましょう。
プロバイダ設定の基本の流れ
- Windowsスタートボタンを右クリック→コントロールパネル(設定)
- ネットワークとインターネットから新しい接続をセットアップ
- ISP情報を入力
※ルーターの場合は設定ツールをインストール、もしくはプライベートIDからの手動入力設定
インターネット接続・PPPoE方式を選択
次に「ネットワークとインターネット」から、「新しい接続またはネットワークのセットアップ」を選びます。設定から選んだ場合は「ダイアルアップ」を選んで、「新しい接続を設定する」→「ブロードバンド(PPPoE)(R)」か、関連設定の「ネットワークと共有センター」を選びましょう。
どちらでも良いので「ブロードバンド(PPPoE)(R)」まで進んだら、「新しい接続をセットアップします」から「いいえ、新しい接続を作成します」に進みます。
ISP情報を入力すれば設定完了
ISP情報を入力する画面になったら、上から順に「ユーザー名」「パスワード」「接続名」を設定します。接続のたびにパスワードを入れる手間を省きたいのであれば、「このパスワードを記憶する」にチェックを入れておきましょう。
以上でプロバイダ設定は完了になります。慣れていればちょっとした手間程度で済みますが、パソコン初心者の方には戸惑ってしまうかもしれません。Windows10ユーザーの場合、アップグレードでコントロールパネルが変わってしまったので、今までの通りの感覚とは少し違っててこずるかもしれません。
慣れてきたら他の設定を自分で好きな時に変えられます。
パソコンからルーターに接続する場合
基本的にはルーターに付属のCDがセットとなっており、インストールで設定が完了します。もちろん手動で行う方法もありますので、CDを紛失してもプロバイダ設定ができなくなると言ったことはありません。手動でルーター設定をする時はプライベートIP「192.168.1.1 」をアドレスバーに入れましょう。IPアドレスは一部例外もあるようなので、「無線LANルーターの型番 設定方法」で検索してみるといいでしょう
インターネット接続できていない状態でURLを入れてもネットに繋ぐことはできませんが、プライベートIPなら設定専用のIPアドレスなので利用できます。
プロバイダ設定と同じようにIDとパスワードの入力を求められます。IDにはuserと入れれば大体OKです。こちらも設定するルーターによっては一部例外があるので、商品ごとの説明書の注意書きを熟読しておきましょう。画面の指示に従って初期設定を行ったら次に進みます。
ここで初めてプロバイダから送られてきた認証IDやパスワードを入力するようになり、プロバイダ設定を行います。あとはパソコンからの設定と何ら変わりません。
光BBユニットならパソコンの入れ替え時も設定不要
プロバイダ設定は慣れていれば特に難しいことではありませんが、ルーターへの手動設定は少々面倒なものです。その点、光BBユニットなら、受け取ったその日から設定をしなくてもすぐにネットを使えるとても便利なサービスです。
光電話やおうち割には必須のオプションですが、レンタル料は月々467円から利用できて快適なネット環境を提供してくれます。何よりソフトバンク光の高速通信機能を引き出してくれるユニットです。
特に費用を抑えようと言う理由でなければ、光BBユニットは加入して損のないおすすめのオプションです。