LINEと言えばネットユーザーなら誰もが知っているであろうSNSサービスです。そのLINE株式会社が運営するMVNO事業の「LINEモバイル」をご存知でしょうか?そのLINEモバイルは、2018年1月31日にソフトバンクとの業務提携を発表しました。今回の業務提携は、お互いがさらなる事業の発展を目的とした戦略的提携を掲げています。
今回紹介するお話は、ソフトバンクとLINEモバイルの戦略的提携についてです。
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ソフトバンクとLINEモバイルの戦略的提携
今回発表されたソフトバンクとLINEモバイルの業務提携には、両社の資本提携とMVNO事業推進を目的としていることが公表されています。ソフトバンクと言えば、Yahoo!BBから続くインターネット事業に加え、国内に3つしか存在しないスマホキャリアを所有する最大手の企業です。一方のLINEはSNSツールでおなじみですが、2016年9月5日からMVNO事業の「LINEモバイル」の提供を開始しています。
ソフトバンクではグループ会社のワイモバイルを除き、ソフトバンク独自のMVNO事業には参加していません。LINEモバイルとパートナーシップを組むことで、今後ソフトバンク初の格安SIMの登場も期待されています。
事実上ソフトバンク傘下となったLINEモバイル
公式発表では取引完了時の出資比率はソフトバンクが51%、LINEモバイル49%となることが予定されており、わずかながら半数以上をソフトバンクが占めることになります。これによってLINEモバイルは事実上のソフトバンク傘下に入ったことになります。
あくまで出資比率は予定とされており、2018年3月頃に完了予定の本取引までは断定できません。電気通信事業で実績を残すソフトバンクと若年層に人気が高く、MVNO事業を展開するLINEモバイルのタッグ。今後の事業運営に大きな影響を及ぼすことが予想されます。
現在のLINEモバイルはどうなる?
LINEモバイルは格安SIMを提供するMVNO事業者です。そもそもMVNOとは、仮想移動体通信事業者を指した言葉です。月額料金が高額なスマホを「もっと手軽に」「もっと安くで」といったユーザーの声を実現させた格安スマホサービスです。スマホの低価格化が可能になった格安スマホが話題となり、MVNOやSIMという言葉が広まったきっかけでもあります。
MVNOを簡単に説明すると、他社のキャリア回線を借り受けてサービスを行う事業者です。フレッツ光を買い受けて、自社の光回線として提供する光コラボのスマホ版と考えてもらえれば分かりやすいでしょう。光コラボも大元はフレッツ光回線なので、ネット回線(光コラボ)が携帯電話回線(MVNO)に変わったサービスという感じで大体理解してもらえると思います。
MVNOであるLINEモバイルも自社の回線ではなく、もちろん他社のキャリアを借り受けてサービスの提供を行っています。
LINEモバイルはdocomo回線
LINEモバイルはdocomo回線を利用しているため、LINEモバイルで購入した端末やSIMフリー以外にも、docomo端末で接続することが可能です。docomo回線と同じということは、当然繋がるエリアもdocomoと同じになります。
OCN モバイル ONE、BIGLOBEモバイル、DMMモバイルなどの光コラボ参入事業者の多くが、docomo回線を使った格安SIMを提供しており、自社の光コラボとのセット割引などのサービスが用意されています。国内第4の携帯キャリアとして、携帯事業への新規参入を表明している楽天モバイルもdocomo回線の格安SIMを提供しています。
ソフトバンクは既にNTT東西と自社回線の2種類のIP電話サービスを提供しているため、固定電話と携帯電話の両方で回線を2種類以上選べる通信事業者となる可能性も高いのです。
おうち割の対象になる可能性も大
光コラボでは、すっかりおなじみとなったネットとスマホのセット割引。ソフトバンクにもおうち割と呼ばれるセット割引があり、スマホの月額料金が最大1,000円まで永年で割引されます。ソフトバンクのネットはソフトバンク光とソフトバンクAir、スマホはソフトバンクスマホとワイモバイルとそれぞれに2種類ずつ提供されています。
スマホのセット割引は自社(もしくは提携企業)のキャリアのみに対応しているものですが、ソフトバンクでは自社キャリア(ソフトバンクスマホ)と自社とも言えるグループ系列(ワイモバイル)の格安SIMのどちらでもセット割が使えるとても珍しい企業です。おうち割はソフトバンクとワイモバイルのどちらも内容は同じですが、おうち割 光セットとおうち割 光セット(A)という呼び名で差別化されています。
現時点での段階ではLINEモバイル以外の回線についての情報は公開されておらず、従来通りのdocomo回線での契約ということだけが分かっています。しかし、今後はおうち割の適用条件に組み込まれる可能性が無いとは言い切れません。将来的にはLINEモバイルでおうち割が使える可能性に期待は高まります。
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docomo関連との割引の可能性
LINEモバイルでソフトバンクの割引サービスが使える可能性は限りなく高いと言えますが、その逆のdocomoのサービスを受けられるかと言うと、こちらは逆にその可能性は低そうです。元々docomoは国内キャリアの最大手であり、ソフトバンクとは競合相手です。光コラボで見てもソフトバンク光とドコモ光として、両社はライバル関係という間柄です。
例えば、So-netを運営するソニーコミュニケーションネットワークが提供しているNURO光は、おうち割の対象サービスです。これは、So-netがソフトバンクの電話回線を借り受けているから実現しているものですが、ソフトバンク光とSo-netにそれ以上の関係性はありません。ソフトバンク側でポストペットで遊べるわけでもソニー商品の優待があるわけでもありません。
想像の域を出ませんが、ソフトバンクとdocomoで回線を選べて、選んだ回線に対応した割引などが考えられます。または、今後はどちらかに一本化するようになり、MNPを無料で実施くらいではないかと思われます。どちらにせよ現段階では様々なことが予想されますので、今後のプレスリリースに注目したいところです。
LINEモバイルのサービス
提携発表後もdocomo回線をこれまで通り利用できるLINEモバイル。急なサービスの変更は無いと思われるので、既存のユーザーも当分の間は今までと変わりありません。今後増えることが予想されるLINEモバイルの基本的なサービスを少しだけ紹介します。
カウントフリー
LINEモバイルのサイトでは、カウントフリーと3種類のプランが大々的に紹介されています。まずは、LINEモバイル独自のサービスであるカウントフリーについてご説明します。
対象サービスのデータ通信量がカウントされない
通常のデータ定額制では、データ通信が行われるたびに通信量が重なっていきます。LINEモバイルのデータ通信では、対象となるサービスのデータ通信量がカウントされないサービスを行っています。どの料金プランにもカウントフリーが付属しているので、LINEモバイルの基本とも言えるサービスです。
カウントフリー対象サービス | |
LINEフリー |
|
コミュニケーションフリー |
|
MUSIC+ |
|
基本的にLINEアプリや上記SNSがカウントフリーの対象となり、外部リンクや外部からの埋め込み動画の再生などは対象外になります。LINEやInstagramなど流行のSNSツールはデータ通信が積み重なってしまいがちですが、カウントフリーのおかげでかなり節約することが可能です。カウントフリー対象は、制限速度を超えても通常時の速度で利用できるのも特長です。
LINEフリー
LINEフリー + カウントフリー | ||
データ1GB | 500円/月 | |
データ1GB+SMS | 620円/月 | |
データ1GB+SMS+音声通話 | 1,200円/月 | |
データ追加購入 | 0.5GB | 500円/月 |
1GB | 1,000円/月 | |
3GB | 3,000円/月 |
LINEアプリでの通話やトークがデータ通信消費量ゼロで利用できるプランです。ほぼ、LINEアプリを快適に使うための料金プランです。LINEフリーのデータ通信量は1GBのみとなっており、それ以上はデータ追加購入で課金していくしかありません。公式の料金表には目安となる目的の利用回数を表示していますが、ほぼメールやテキストといった類の用途になります。
動画視聴も4MBのもので4時間程度となっており、カウントフリーを駆使しても昨今のネット事情を考えると使い方が限られる料金プランです。いわゆるLINE初心者の入門プランといったところでしょう。
コミュニケーションフリー
コミュニケーションフリー + カウントフリー | ||
容量 | データ+SMS | データ+SMS+音声通話 |
データ3GB | 1,110円/月 | 1,690円/月 |
データ5GB | 1,640円/月 | 2,220円/月 |
データ7GB | 2,300円/月 | 2,880円/月 |
データ10GB | 2,640円/月 | /月 |
データ追加購入 | 0.5GB | 500円/月 |
1GB | 1,000円/月 | |
3GB | 3,000円/月 |
データ容量は最大10GBまで選択でき、主にSNSツールを使用するのに特化した料金プランです。LINEフリーよりも格段に使いやすくなり、カウントフリーを含めて活用する頻度が高い人も快適に利用できます。SNS主体なら当然、格安SIMの中では容量も及第点と言えます。
MUSIC+
MUSIC+ + カウントフリー | ||
容量 | データ+SMS | データ+SMS+音声通話 |
データ3GB | 1,810円/月 | 2,390円/月 |
データ5GB | 2,140円/月 | 2,720円/月 |
データ7GB | 2,700円/月 | 3,280円/月 |
データ10GB | 2,940円/月 | 3,520円/月 |
データ追加購入 | 0.5GB | 500円/月 |
1GB | 1,000円/月 | |
3GB | 3,000円/月 |
LINE MUSICのコンテンツとコミュニケーションフリーの要素を含んだ料金プランです。動画よりも容量を気にせずLINEでの音楽を楽しみたい方におすすめです。それ以外はコミュニケーションフリーと概要はほぼ同じで、ライフスタイルに合わせていずれかの料金プランを選ぶことになりそうです。
データ容量プレゼント
お気に入りのスタンプを送ったりもらったりできるLINEアプリのプレゼント機能を、LINEモバイルではデータ容量で行うことができます。仲の良い友達同士でお互いに余ったデータ容量を疑似的なシェアリングできるのもLINEモバイルの特徴です。
ソフトバンクのネット回線をチェック
まだ詳細は明らかとされていないソフトバンクとLINEモバイルの業務提携ですが、戦略的提携というからには今後のモバイル事業の展開も活発化されることは間違いないでしょう。ソフトバンクの名を冠した初の格安SIMが登場する可能性も高く、ワイモバイルとの差別化などが気になるところです。
LINEモバイル新規キャンペーンに期待
恐らくはおうち割やそれに近いSIMとのセット割も登場することが予想でき、快適なモバイル環境を提供してくれることに期待が高まります。格安SIMの欠点と言うべきデータ容量もソフトバンクなら、ソフトバンク光とソフトバンクAirのWi-Fi接続で解決できます。ソフトバンクのMVNOが本格的に開始される頃には新規キャンペーンも実施されることでしょう。
ネット回線とモバイル端末の両方を活用したい方は、今後の展開を見据えてソフトバンクのネット回線がおすすめです。ソフトバンク光ならおうち割を始めとしたモバイル端末と連動したキャンペーンも豊富です。他社のネットの申し込みや乗り換えを検討中の方は、LINEモバイルの動向を見てから決めても良いかもしれません。
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