WiMAXは無線通信規格の最新技術です。現在は上位のWiMAX2+へと移行しており、モバイル高速通信を全国に展開中です。国内の代表的なモバイルサービスでは「UQ WiMAX2」が有名で、auのホームルーター「auスマートポート」もWiMAX2+の回線を利用しています。
超高速モバイルネットのWiMAX2ですが、巷では「遅い」という噂もしばしば聞かされます。
なぜWiMAXが遅いと感じるのか?今回はWiMAXが遅いと感じる時の対策方法と乗り換え先の有力候補はを紹介します。
Contents
WiMAXが速いと言われる理由
WiMAXの登場当時は速度低下が起こりにくいと評判になり、業界屈指の超高速モバイルサービスとして有名になりました。
※画像は公式サイトより引用
WiMAXという言葉は国内ではUQコミュニケーションズの提供する「UQ WiMAX」が代表的なサービスです。本来WiMAXとは無線通信規格の名称で、WiMAXにも固定通信向けとモバイル通信向けの2種類があります。詳しく説明するとややこしくなりますが、便宜的にWiMAX回線のことをWiMAXと統一して呼んでいます。
このようにWiMAXが速いとされている理由に最新の通信規格であるということが挙げられます。その他には、スマホなどに使われているLTE回線のように一般的に広く普及していなかったということも理由の一つになります。
現在ではWiMAXの上位にあたる「WiMAX2+」も登場しており、WiMAXは既に旧規格の回線としてWiMAXはWiMAX2+へと切り替わりつつあります。
LTEにも3G・4Gと名称が違うものがあるように本質は同じものです。WiMAXとLTEは規格が異なるだけで、WiMAXとWiMAX2+も全て名称・規格の違うWiFiという括りの無線通信と考えて差し支えありません。
現行機種最大通信速度708Mbps(2018年5月時点)
WiMAX2+で最速はUQ WiMAXが2018年1月19日より提供を開始した「Speed Wi-Fi NEXT W05」です。au 4G LTEとのキャリアアグリゲーション技術により、最大通信速度708Mbpsを可能としています。
UQ WiMAXにはハイスピードプラスエリアモードとハイスピードモードの2つの通信モードが用意されており、それぞれ最大通信速度708Mbpsと558Mbpsのモードを切り替えられます。
それぞれの通信モードは利用できるエリアが限られており、WiMAX2+とau 4G LTEのエリアを組み合わせたハイスピードプラスエリアモードの方が使える範囲が広くなっています。また、2つの回線を同時に利用することでパケット化されたデータをより速く伝送しています。
キャリアグリゲーション技術の仕組み
複数の回線を別々に繋げるのではなく、一つの回線として組み合わせることで高速通信を実現させる技術がキャリアグリゲーションと呼ばれる技術なのです。
理論上は708Mbps以上の高速通信も可能ですが、WiMAX2+の高速通信に対応する端末が現在ではSpeed Wi-Fi NEXT W05のみです。ネットの通信速度は端末の性能、対応する規格・技術によるものなので理論上の速度が出せるものではありません。
現在の家庭用WiFiの最新規格の11acは最大通信速度が6.9Gbpsとされています。前述の業界最速値と比較しても約10倍の天井があります。現在の光回線を超えるWiFiが近い将来には登場するものと思われます。
WiMAXが遅くなる原因
WiMAXは超高速モバイル回線ですが、常に速いという訳ではありません。どれだけ速い回線でも接続数が集中した場合、条件や環境によっては遅くなることも十分にあり得ます。そして、WiMAXが遅くなる理由はある程度ハッキリしています。
WiMAXが遅くなった時の主な原因を一つずつ挙げてみました。
同時接続数の多い時間帯
ネットで一番多い速度低下の原因が同時接続数の多い時間帯の利用、つまり、ゴールデンタイム時の回線の混雑です。
通信制限が掛かっている
スマホなどでもおなじみのデータ定額サービスには通信速度制限があります。契約している定額プランの上限を超えると速度制限が掛かり、最大128Kbps以下にまで速度制限が掛かります。
UQ WiMAXを例に出すと、定額プランは7GBから月間上限無制限があります。この無制限と言うのが曲者で、使い放題と思われがちですが、実は3日間で3GB制限が存在します。これを知らずに動画や音楽ファイルなどの大容量のデータ通信を行っているとすぐに速度制限が掛かってしまいます。
無制限という言葉の先入観でつい容量超過してしまいがちですが、モバイルでのネット接続をよく行う方はデータ通信量には十分に注意しておきましょう。なお、auスマートポートはデータ定額プランでの提供のため、容量の上限は決まっています。
データの追加購入をするか固定回線のWiFiを利用する
無制限時の制限解除は翌日の深夜2時から早朝6時までですが、7GBプランでは翌月まで速度制限が掛けられてしまいます。それ以外の速度制限解除の方法は追加データを購入するか、ソフトバンクAirやWiFiスポットなどの固定回線のWiFiに接続する他ありません。
電波の悪い場所で利用している
WiFiは無線であるため、電波干渉の多い場所や電波の届きにくい場所では通信速度の低下も起こりやすくなります。特に地下や高層階などの電波の入りにくい場所や届かない場所、電車や工事などで電波に影響を及ぼす地域は電波が悪くなりやすい場所です。
人の多い場所ほどスマホやモバイル端末による電波干渉も起こしやすく、使用しているWiFiの周波帯域によっては速度低下が顕著になる場合があります。
提供エリアであっても建物の構造や住居の環境によっては繋がりにくい場所もあるため、WiFiが繋がりやすい環境を整えることから始めてみましょう。
ルーターを見通しの良い場所、窓際に置く
WiMAXの提供エリアなのに速度低下が著しい場合は、電波が入りやすい場所で接続を試してみましょう障害物や遮蔽物などで電波が入りにくいことも考えられるため、窓際や広い場所のような電波をキャッチしやすい所にルーターを置くと改善される場合もあります。
周波数を調整する
WiFiの周波数は2.4GHzと5GHzの2種類があります。電波干渉に強く、安定しているのは5GHzです。一度ルーターの設定を確認し、周波数の切り替えなどを試してみましょう。
提供エリア外である
先ほどの話にも繋がりますが、WiMAX2+の提供エリア内であっても地域の環境によっては繋がらない場所もあります。そして、WiMAX2+は将来的には全国規模の回線になる予定ですが、未だ提供エリア外の地域も残っています。
ポケットWiFiは携帯しながらネットに繋ぐことができる便利なルーターですが、移動中に提供エリア外に出てしまうこともあります。また、提供エリアの細かい範囲で電波の届かない地域も少なからずあります。
現在どのモバイル回線でも提供されているキャリアグリゲーションは複数の回線を束ねた通信技術です。いずれかの回線が提供エリア外の場合、最大時よりも速度はどうしても落ち込みます。
キャリアグリゲーションは通信速度が極端に落ち込むことは早々ありませんが、一部の回線が使えないエリアであることも考えられます。
通信モードを見直す
UQ WiMAXではハイスピードプラスエリアモードとハイスピードモードの他に、旧WiMAXに切り替えることで無制限で使える「ノーリミットモード」が2018年の4月まで提供されていました。現在は既に終了しているサービスですが、WiMAX2+に比べて旧規格の通信モードでは速度が落ちるのも当然です。
契約しているプランやサービスによって名称は異なりますが、現在の通信モードの再確認を念のためしておいた方が良いでしょう。WiFiの種類には接続する回線によっては速度が変わるエリアもあります。例えばWiMAX2+の場合だと、WiMAXからWiMAX2+に完全に切り替わっていないエリアという可能性もあり得ます。
ルーターや端末に何かしらの問題がある
電波を伝送するルーターや受信する端末本体の故障、規格違い、接続方法に何らかの問題がある場合も考えられます。
長時間の端末の使用でパケットを処理するCPUへの負荷やメモリ消費なども通信速度の低下になる恐れがあります。また、ルーターや端末は精密機器であるため、劣化や故障などの可能性もあり得ます。
特に問題が無いとすれば、WiFiに接続する利用端末の規格を確認してみる必要があります。少し前の世代が違う旧型になるとWiFi接続の規格が現行の11acに対応しておらず、通信速度のスペックを十分に引き出せなくなります。
WiFi接続の環境に不自然な点が見当たらない場合、接続する端末の状態や規格から見直していくと改善する場合があります。LANポートのあるルーターであれば有線接続で通信速度が向上する可能性が高まります。
それでも改善しない場合は乗り換えも視野に
速度低下の原因を探り、あらゆる手を尽くしても改善されない時もあります。ネットは基本的にベストエフォート型サービスなので、通信速度の実測値は保証されてはいません。
WiMAXを使う環境が適していないなど、ネットを使う時にストレスを感じてしまうようなら乗り換えを考える選択肢も出てくるでしょう。その場合気になる点が2つ出てくるはずです。1つは乗り換え先のネット、もう1つは契約期間内だった場合の契約解除料の存在です。
乗り換え先はおいおい考えるとしても、早急な乗り換えが必要な時の契約解除料は厄介な存在です。ところが、乗り換えで一番のネックとなる違約金を負担してくれるネットが存在します!
違約金負担のあるネット回線
![]() ※WiMAXからの乗り換えは対象外になります | ![]() |
※画像は公式サイトより引用 |
現在、他社からの乗り換えで発生した違約金を負担してくれるネットは上記の2社、auひかりとソフトバンク光、ソフトバンクAirになります。
auひかり | 負担金最大3万円 ホームタイプはキャッシュバック2万円 マンションタイプは1万円 残りは月額料金割引 ※auスマートバリュー auスマートバリュー対象サービスは適用外 |
ソフトバンク光 | 負担金最大10万円 モバイル回線は42,000円 工事費用分キャッシュバックor月額割引も追加 おうち割 |
ソフトバンクAir | 負担金最大10万円 モバイル回線は42,000円 おうち割 |
WiMAXの解約違約金はauひかりでは対象外
違約金負担の内訳はこのようになり、キャッシュバック額が最も大きいのはソフトバンク光とAirとなります。WiMAXからの乗り換えの場合はソフトバンク2つのネットサービスは42,000円まで、auひかりは他社のネットは全て最大3万円で統一されていますが、WiMAXからの乗り換えにはキャッシュバックが支払われないデメリットもあります。
それぞれにはスマホのセット割も用意されており、UQ WiMAXでauスマートバリューmineを使っていた方もauスマートバリューで最大10回線までの割引が使えます。
※画像は公式サイトより引用
しかし、UQを始め、光コラボで提供されているWiMAXサービスからの乗り換えにはスタートサポートは適用されません。なぜかと言うとauスタートサポートはauスマートバリュー対象サービスは適用外とされています。
そのため、auひかりはWiMAXの乗り換え先の候補としてはメリットがとても薄いのです。
キャッシュバック額が一番多いのもソフトバンク
UQ WiMAXの契約解除料は最大19,000円と高額です。
その点、ソフトバンク光とソフトバンクAirのあんしん乗り換えキャンペーンはWiMAXにも対応しており、余裕のあるキャッシュバックでUQ WiMAXの違約金を全て負担してもお釣りがくるほどです。
WiFiではない有線のソフトバンク光であれば工事費用相当のキャッシュバックも用意されているので、高額な工事費用を支払わずに光回線の高速通信を楽しむこともできます。
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ソフトバンク光のあんしん乗り換えキャンペーンの仕組みとは?
ソフトバンクの公式サイトでは、新たにソフトバンク光かソフトバンクエアーを申し込むと、乗り換え時に発生した他社回線サービスへの違約金や撤去工事費を満額還元する「あんしん乗り換えキャンペーン」を実施してい ...
スマホ携帯乗り換えの違約金負担にも対応
ソフトバンク光/Airにはスマホ携帯乗り換えにも対応しています。いずれかのネットのスマホのセット割引に対応していなくても、違約金分を最大9,500円まで毎月のスマホ代から割引してくれます。実質無料でスマホの乗り換えもできるので、ネットの乗り換えに合わせてスマホも乗り換えられます。
WiMAXが遅い時は光回線も考えよう
WiMAXは国内最速のWiFiですが、有線よりも不安定になるケースが多く見られます。どうしても我慢できない場合は安定して速い光回線への乗り換えも考えた方が良いでしょう。
光回線なら混雑時の低速化もWi-Fiほど極端に落ち込むことはありませんし、高品質で安定した通信速度と大容量のデータ通信にも通信制限や速度低下の心配がありません。ソフトバンク光とソフトバンクAirはWiFiを使うことができ、通信制限なしで無制限にスマホやタブレットでのネットが楽しめます。
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