2016年4月からの電力自由化に伴い、国内の電力サービスを自由に選べるようになりました。これまで独占市場だった電力が選べることで、より安く使える電力サービスを探すことに苦労している方も多いと思います。
石油事業の大手ENEOSは自社の電力サービス「ENEOSでんき」を、国内大手通信事業者のソフトバンクは「ソフトバンクでんき」を電力自由化と同時に参入した企業です。
今回はENEOSでんきとソフトバンクでんきの料金を徹底比較しました。
Contents
ENEOSでんきとソフトバンクでんき
ENEOSとソフトバンクは国内屈指の大企業です。ビッグネームの2社が電気を供給することになり、国内ではかなりの注目を集めました。知名度というネームバリューでは両社とも譲らない印象ですが、サービスで比較した場合はやはり選ぶ側の立場としては気になるものです。
これから電力の切り替えを考えている方は今回の記事をぜひ参考にしてください。
ENEOSでんき
ENEOSが提供する電力サービス「ENEOSでんき」は一般家庭用と業務用で分かれており、一般家庭用は単年と2年契約で選べる「Vプラン」が基本的な料金プランとなります。一般家庭用には「Aプラン」もありますが、現在は新規受付をしていないので今回の比較から除外します。
ENEOSでんきは「複雑なセット割いらずでまとめなくてもおトク!」とセット割がメインなソフトバンクでんき視点からすれば挑戦的にも見えますが、ENEOSでんきにも「にねんとく2割」という長期割引が用意されています。にねんとく2割はENEOSでんきの2年契約に加入すればどの家庭にも適用されます。しかし、2年契約中に解約してしまうと契約解除料1,080円が発生します。
また、料金支払い時にENEOSカードや提携クレジットで支払うと専用ポイントが貯まり、Tポイントも貯まっていくなど提供されるサービスもソフトバンクによく似ています。
電力料金はアンペア数に応じた基本料金に3段単価方式の従量料金など、スタンダードな料金プランとなっています。提供エリアは関東エリアと中部エリアの一部で提供されています。
ENEOSでんき提供エリア
茨城県 | 栃木県 | 群馬県 | 埼玉県 | 千葉県 |
東京都 | 神奈川県 | 山梨県 | 静岡県の一部(富士川以東) |
ENEOSでんき Vプラン料金メニュー | |||||||
基本料金 | |||||||
10A | 15A | 20A | 30A | 40A | 50A | 60A | 1kVA |
280.80円 | 421.20円 | 561.60円 | 842.40円 | 1,123.20円 | 1,404円 | 1,684.80円 | 280.80円 |
従量料金 | |||||||
最初から120kWhまで:19.52円 120kWh~300kWhまで:24.09円 300kwh以降:25.75円 |
割引プラン | |
にねんとく2割 | 2年目まで1kwhあたりの電気料金から0.2円割引 3年目以降は1kwhあたりの電気料金から0.3円割引 |
契約解除料 | 1,080円(契約更新月は23ヶ月目と24ヶ月目) |
ソフトバンクでんき
ソフトバンクが提供する電力サービス「ソフトバンクでんき」は、電力と回線の割引セット「おうちでんき」と再生可能エネルギーの「自然でんき」の2種類の料金プランから選べます。
おうちでんきはソフトバンクのネットかスマホ携帯とのセットで、電力料金の割引とネットかスマホの回線を最大10回線まで家族で割引が利くサービスです。ネットとスマホの「おうち割」との併用が利き、ネット・スマホ・電気の3種類でおうち割 でんきセットとして利用することができます。
おうち割同様にワイモバイルでもおうちでんきが使えますが、おうちでんきの契約期間は1年自動更新で違約金はありませんが、事務手数料に540円が発生します。
自然でんきは毎月利用料金から50円が環境保全活動に寄付され、加入することでECO活動に参加することができる電力サービスです。従量料金は段階制ではなく、各エリアごと1kwhの単価が決まったシンプルで使い方が分かりやすく、基本料無料・解約金無料の自由なところも特徴です。
おうちでんきを除けば、全国8ヶ所で使える提供エリアの広さは他社と比較してもメリットですが、自然でんきではおうち割は通常通り使えますが、おうちでんきとの併用が利かず、電力の割引がないことがデメリットです。
今回はENEOSでんきの提供エリアに合わせ、東京・中部エリアの料金で比較します。
ソフトバンクでんき提供エリア (おうちでんき/自然でんき) | |||
北海道 | 東北 | 東京 (関東) | 中部 |
関西 | 中国 | 四国 | 九州 ※おうちでんきは提供なし |
ソフトバンクでんき料金メニュー | ||||
10A | 15A | 1kVA | ||
東京 | 基本料金 | 280.80円 | 421.20円 | 280.80円 |
電力量料金 | ・~120kWh:19.33円 ・~300kWh:25.74円 ・300kwh~:29.72円 | |||
中部 | 基本料金 | 280円 | ||
電力量料金 | ・~120kWh:20.47円 ・~300kWh:24.82円 ・300kwh~:27.69円 |
自然でんき料金メニュー | ||
基本料金0円 | ||
電力料金 /1kWhあたり | 東京 | 26円/1kwh |
中部 | 27円/1kwh |
ENEOSでんきとソフトバンクでんきの料金比較
関東エリアと中部エリアで提供エリアが重なり、ポイント特典でTポイントが貯まるなど電力選びで迷いそうなポイントがいくつかあるENEOSとソフトバンクの電力サービス。一番分かりやすく乗り換えの目安になるのはやはり料金ということなので、今回は単純に電力料金で比較してみました。
料金差は僅差でややENEOSでんきが安い
関東エリア | ||||
10A | 15A | 1kVA | ||
ENEOSでんき | 基本料金 | 280.80円 | 421.20円 | 280.80円 |
従量料金 | 最初から120kWhまで:19.52円 120kWh~300kWhまで:24.09円 300kwh以降:25.75円 | |||
ソフトバンクでんき | 基本料金 | 280.80円 | 421.20円 | 280.80円 |
従量料金 | 最初から120kWhまで:19.33円 120kWh~300kWhまで:25.74円 300kwh以降:29.72円 | |||
自然でんき | 26円/1kwh |
中部エリア | ||||
10A | 15A | 1kVA | ||
ENEOSでんき | 基本料金 | 280.80円 | 421.20円 | 280.80円 |
従量料金 | 最初から120kWhまで:19.52円 120kWh~300kWhまで:24.09円 300kwh以降:25.75円 | |||
ソフトバンクでんき | 基本料金 | 280円 | ||
従量料金 | 最初から120kWhまで:20.47円 120kWh~300kWhまで:24.82円 300kwh以降:27.69円 | |||
自然でんき | 27円/1kwh |
ENEOSでんきの従量料金は10A~60A、1kVAまで8段階のアンペアから選べますが、ソフトバンクでんきと合わせて10A・15A・1kVAで合わせます。これで提供エリアと電力料金が揃いました。ここからは単純に料金での勝負となります。
関東エリアと中部エリアで比較した場合、関東エリアの120kwでソフトバンクでんきが上回る以外はすべてENEOSでんきが上回る形となりました。しかし金額差は関東エリアの300kwh以降以外はそこまで大きな差はなく、基本料金まで含めるとアンペア数に拘わらずソフトバンクでんきの方が安く、自然でんきに至っては基本料すらありません。
これを見る限りでは基本料が低いソフトバンクでんきは使い方次第でENEOSでんきより安くすることも可能で、ENEOSでんきもまたソフトバンクでんきより平均一般家庭で安く電気を使えることになります。料金比較だけではどっちが上とは決めづらいので、次は割引を交えて比較します。
割引込みだとソフトバンクでんきが安くて便利
ENEOSでんき | にねんとく2割 | 2年目まで電気料金から0.2円割引 ※3年目以降は0.3円割引 ※更新月以外の解約は1,080円の違約金 |
ソフトバンクでんき | おうちでんき | ・電力料金から永年1%割引 ・ネットかスマホを最大10回線2年間100円割引 ※3年目以降は永年50円割引 ※解約事務手数料は540円 |
おうち割 | スマホ代を最大10回線まで1,000円割引 |
電力料金の割引だけを見れば2年間で0.2%、3年目以降は0.3%と利用期間が長くなるほどお得になるENEOSでんき。一方ソフトバンクでんきは永年一律1%と割引額では劣りますが、おうちでんきは家族との回線を合わせたおうち割 でんきセットで更にお得にすることが可能です。
ネットかスマホを1回線追加するごとに契約者を含めた最大10回線まで100円ずつ割引が2年間適用され、3年目以降も50円割引が続きます。これだけでは全くメリットがありませんが、おうち割を追加することで1回線につきスマホ代の1,000円割引が適用されます。ソフトバンクの料金プランがリニューアルされたことで割引は事実上増額し、みんな家族割+を使えば更に最大2,000円割引が適用されます。
ソフトバンクでんきは電力料金も安くしながら、携帯電話回線を安くさせるのが最大の特徴です。電気代の比較ではENEOSでんきに若干劣りますが、家族で使うスマホまで含めたら決して悪いサービスではないのです。
また、ソフトバンクではネット・スマホ・電気の支払いをまとめればTポイントもそれだけ貯まりやすく、貯まったTポイントを月額料金に還元することもショッピングに使うことも可能です。貯まったTポイントを電気代支払いに使えないENEOSでんきにはないメリットがソフトバンクでんきにはあります。
家族のスマホまで考えるならソフトバンクでんき
純粋な電気代だけならENEOSでんきが勝っていますが、サービスをフルに活用した生活の利便性まで考慮したらソフトバンクでんきはとても魅力的なサービスです。ENEOSでんきは全国のENEOSで使えるポイントやTポイントも貯まりますが、ソフトバンクでんきのTポイントはソフトバンクと全国の提携店でどこでも使えるメリットがあります。
生活必需品と言えるネットやスマホまで考えるのであればソフトバンクでんきはとても便利で、電力料金も決して高いわけではないことも考えれば乗り換えを検討するに十分な電力だと評価できます。ソフトバンクユーザーはもとより、これから乗り換えを考えている方はネットもスマホも一緒に乗り換えてみることをおすすめします。
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