家電量販店などにスペースを置き、インターネットの販促を行なっている会社を度々見かける機会があります。よくあるパターンでは「今なら無料」「豪華特典付き」という甘い言葉が飛び交っていて、逆に怪しく感じてしまう方も多いと思われます。最近イオンのショッピングモールなどで見かける「オンリーモバイル」という会社もその一つです。
ネット上でも話題になっているオンリーモバイルとはどういう会社なのかを調査してみました。
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オンリーモバイルとはどのような会社なのか?



オンリーモバイルとは会社は大阪に本社を置く「株式会社ベネフィットジャパン」が運営するMVNO事業「オンリーサービス」のモバイルサービスです。光コラボにも参入しており、「ONLY光」も提供している通信事業者で、ソフトバンク光やソネット光の販売代理店事業も行っている一部上場企業です。
肩書を見るととても立派な会社なのですが、ネット上の評判はあまり芳しいものではありません。上記はほんの一部ですが、探せばまだまだ出てくるので初めて見る方はそれだけで身構えてしまいそうです。
光通信のグループ企業
ベネフィットジャパンは通信事業以外にもウォーターサーバー事業やハウスベンダー事業など多角的に事業を展開している精力的な会社です。ネットでウォーターサーバーというとアクアクララ光を彷彿させますが、こちらはネットとは切り離している模様です。
さて、ベネフィットジャパンが運営するオンリーモバイルですが、実は光通信のグループ企業でU-NEXTと業務提携を結んでいる間柄です。光通信についてはあえて言及はしませんが、過去には光通信の光ギガが年に2回、U-NEXT光は1度同じタイミングで行政指導を受けているネットです。
既に嫌な予感はしていますが、悪い部分だけを抜き取ってしまうと不公平ですので、サービスを紹介しながら改めて再評価してみましょう。
オンリーモバイルのサービス
※画像は公式サイトより引用
オンリーモバイルの回線はドコモのLTE「Xi」に対応した4つの料金プランを提供しています。それぞれモバイルWiFiの購入とセットの料金プランとなっており、レンタルなどは行っていない模様です。オンリーモバイルの料金プランについては次の項で更に詳しく解説します。
オンリーモバイルの料金プラン
- 回線はドコモ、ワイモバイル、UQ(au)の3種類から以下の料金プランを選択
- 使い放題プラン - 容量無制限、3日間2GB制限
- 高速LTEスタンダードモデル - 容量5GB、3日間500MB制限
- ストレスフリーなプラン - 月間容量 25GB
- おトクな節約プラン - 時間帯限定の無制限、3日間2GB制限
※無制限は17時~1時、土日祝の8時~1時までを除く - 全プラン3年契約・契約期間内の契約解除料9,500円
37ヶ月目の更新月は契約解除料なし
ドコモ回線の料金プラン
ワイモバイル回線の料金プラン
UQ回線の料金プラン
オプション料金
ドコモ、ワイモバイル、UQ(au)回線毎に用意されている料金プランは基本料金にWiFiルーター、タブレット、ノートとの分割購入で分かれています。通常の料金プランとは別にオプションも用意されており、この辺りは他社のプロバイダと同じようなサービスを提供しています。
端末購入費用が重いオンリーモバイル
オンリーモバイルの回線はNTTドコモとワイモバイル、UQ(au)の3種類の回線を使用しています。それぞれ回線に対応したWiFiルーターを使用するため料金は異なります。料金プランは無制限、容量制限タイプから日中無制限タイプ、月間容量制限の4タイプから選べます。
料金プランはWiFiルーター単品か、タブレット、PCのいずれかとの同時購入が必須となり、基本料金に加えて36~37回以上の分割購入との料金となります。分割回数に応じて割引が用意されていますが、元の本体代金が高額であるため3年以上の契約はほぼ必須となります。
37ヶ月以降は月額料金が一見安くなったかに見えますが、割引は分割金に適用されるものであって基本料金には割引が適用されません。端末代金の支払いが終わった37ヶ月目以降の基本料金だけが請求されているに過ぎません。
契約期間は分割回数に合わせて3年契約が基本となっており、契約期間中の解約には9,500円の契約解除料と本体代金の残債金一括請求が発生します。
無制限プランには3日間の使用量で通信制限あり
それぞれ用途に合わせた使い分けができることを売りにしていますが、まず、無制限タイプはUQなどの3日間の使用量の合計で制限が決まっています。最大でも3日間で2GBと上限も低く、無制限という言葉に違和感を覚えます。
節約プランは日中の16時間限定で無制限との説明ですが、こちらも同じく3日間2GB制限が付いています。なお、料金説明のところでは「使い放題時間帯」が白抜きで大きく表示されていますが、注釈にあるように使い放題の時間帯ではなく、対象外の時間帯であることを勘違いしないように注意してください。
端末代金の実際の販売価格と比較
WiFiルーター | |||
ドコモ FS030W | ワイモバイル 502HW | UQ W05 | |
販売価格 | 9,480円 | 41,400円 | 9,300円 |
オンリーモバイル | 50,400円 | 32,400円 | - |
タブレット | ノートPC | |
NEC LAVIE Tab | 東芝 dynabook B45 | |
販売価格 | 販売終了 | 232,000円 |
オンリーモバイル | 54,000円 | 79,200円 |
オンリーモバイルで購入する端末ですが、既に販売終了したものを含めて今となっては型落ち品が目につきます。ワイモバイル以外はかなり安いようにも思われますが、ノートPCはWin10搭載とは言え2016年11月29日発売で約2年前の製品です。上記の販売価格は当時の販売価格ですので、現在ならAmazonでも4万円代で購入できます。
FS030Wは同じくAmazonで流通している平均価格で見ても1/5以下の価格で購入でき、W05はUQでも3年プランで契約すれば無料で貰えます。実際の流通価格を見てしまうとここまでの高額で購入するのは賢明とは言えず、オンリーモバイルで分割購入してまで契約することに価値を見出せるのか疑問に思えてきます。
オンリーモバイルの解約方法
オンリーモバイルの料金プランはパッと見だとそこまで酷いとは思いませんが、無制限が実質無制限ではないデータ通信、流通している市場価格よりずっと高い型落ち製品の分割購入が義務となるオンリーモバイル。知れば知るほどおよそ人に勧めることが憚られるような内容だということが分かってきます。
ネット上では「無料という触れ込みで契約したら話と違った」という話を多く聞きますが、実際の料金プランには分割購入がきっちりと明記されています。もしも、想像とは違う契約を結ばされてしまい、今すぐにでも解約したい方は次の手順で解約手続きを行ないましょう。
オンリーモバイルの解約の手続き
- 問い合わせ窓口(WEBフォーム/電話)に解約を伝える
- 折り返しのメール、電話で案内に従い手続きを進める
※契約期間・端末購入費の残債金などは要確認 - レンタルしているものは指定の住所に返却
- 解約完了
ONLY SERVICE カスタマーサポートセンター |
050-3387-0630 受付時間:11:00~19:00(年末年始・指定日除く) |
問い合わせ先は申し込みと問い合わせの2種類があり、HP右上の申し込み番号からでも手続きは可能です。WEBフォームからでも可能ですが、20日の締め日付近で一刻も早く解約したい場合などは電話で迅速に連絡する方がベターです。
解約に関しては案外あっさり行えますが、引き留めに合わないように解約したい理由と意思をしっかりと伝えましょう。
オンリーモバイルはおすすめできない
配布している機種は無料ではない
購入機種が市場価格よりかなり割高
同じ回線の他社のプランの方が安い
セット割が使える他社のプランの方がお得
オンリーモバイルへの苦情で特に多い「端末機種無料」は現状ではキャンペーンも行っておらず、オンリーモバイルの料金システムから端末代金は必ず請求される費用です。勧誘などで無料と言われても鵜呑みにせず、少しでも興味を持ったら必ず契約を確認しておきましょう。最悪の場合は消費者センター行きの案件となります。
それ以前に機種代金が絡む料金プランが高く、同じ回線を提供している他社の方がずっと安いのです。キャリアスマホを持っているなら各キャリアのセット割を使って更にお得にした方が断然おすすめです。
以上のことからオンリーモバイルをおすすめするのは躊躇われます。
おすすめの乗り換え先を紹介
無事解約手続きを済ませたところで、次のネットを探す作業が残っています。次は失敗しないように条件の良いネットを探さなくてはいけません。今回最後にお伝えするのは、いくつかピックアップしたおすすめの乗り換え先の候補です。違約金が発生した場合も含めて、自分に最適な乗り換え先を見つけてください。
おすすめのポケットWiFi
月額料金 | 通信容量 | 割引 | 最大速度 | |
ドコモ Wi-Fi STATION | 4,300円~ | 最大30GB | ずっとドコモ割プラス 200円~800円 | 788Mbp |
ワイモバイル 603HW | 3,696円~ | 最大21GB | おうち割 500円~1,000円 | 612Mbps |
UQ(au) W05 | 3,696円~ | 無制限プランあり (3日間制限あり) | auスマートバリュー(mine) 500円~1,000円 | 758Mbps |
料金ならワイモバイルかUQ(au)
通信速度ならドコモ
家族で使うならワイモバイルかau
WiMAX2+の安定した回線ならUQかau
オンリーモバイルの回線であるドコモ、ワイモバイル、UQのポケットWiFiを比較してみました。W05はauでも提供しているので、ここではauも含めて解説します。
通信速度ではドコモ、UQが群を抜いています。速度で見たら劣ってしまうワイモバイルですが、料金プランのリニューアルで料金据え置きで容量の増量が図られ、今まで通りWiFiスポットも無料で使えるなど他のサービス面で2社と差別化を図っています。
ドコモとauもリニューアルされましたが、定額従量プランに変わったことで基本料金が値上げしてしまったこともワイモバイルとの比較で不利な点となります。
UQはワイモバイルに近い料金プランと3日間制限とは言え容量無制限プランもあり、こちらもオンリーモバイルから比べればかなり料金は安くなっています。しかし、auスマートバリュー mineは自分の回線にしか適用されず、ワイモバイルもアドバンスオプションを付ければ同様の無制限が使えるようになります。
使用しているキャリアで選ぶのが一番安くなるケースが多くなりますが、ドコモの場合は割引の条件が厳しく、安く使おうというなら無理にセット割に拘る必要はないと思われます。
ホームルーターで比較
月額料金 | 割引 | 通信速度 | |
ソフトバンクAir | 4,880円 | おうち割 500円~1,000円 | 最大350Mbps |
auスマートポート | 4,880円 | auスマートバリュー 500円~1,000円 | 最大440Mbps |
次はホームルーターの比較ですが、ドコモはホームWiFiのサービスを終了しているので除外します。UQのホームルーターはauスマートポートの提供となるので、ここからはソフトバンクとauの比較となります。
ホームルーターはポケットWiFiほど速度が出ませんが、付属しているLAN端子から有線接続することで安定した固定接続が可能となります。家でも外でも使えるポケットWiFiと違って自宅での使用に限定されますが、最大通信速度よりも安定した固定接続の方が重要になります。
ソフトバンクAirとauスマートポートは、どちらもキャリアの指定のデータ定額に加入していればフリーWiFiを無料で使えるサービスが提供されています。通信速度でauスマートポートが上回りますが、料金的にも大きな違いはなく、ホームルーターもキャリアで選んでしまっても問題はないでしょう。
ソフトバンクAirは最大10万円の違約金補償がある
今回のオンリーモバイルからの乗り換えということで考えれば、最大10万円の違約金をキャッシュバックで補償してくれるソフトバンクAirは乗り換えにうってつけのWiFiと言えるでしょう。ソフトバンクのあんしん乗り換えキャンペーンは契約解除料、フレッツ光以外の工事費用、ネット・電話・テレビの撤去工事費用が対象となっています。
あんしん乗り換えキャンペーンはソフトバンク光にも適用され、しかも工事費もキャッシュバックされるので光回線に乗り換える手段としては最適です。
キャッシュバック対象
対象 | 対象外 |
|
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当然のことながらソフトバンクグループからの乗り換えは補償外となっているため、ソフトバンク光やYahoo!BB、Pocket WiFi、ワイモバイルは対象外となります。よくソフトバンクと間違えられるNURO光はソネットの系列なので、こちらは契約解除料、回線工事費残債を問題なく最大10万円まで補償してくれます。
あらゆるネットの違約金を負担してくれるあんしん乗り換えキャンペーンですが、モバイル回線からの乗り換えは上限が42,000円までとなり、元の回線で購入した端末分割残債金までは補償してくれません。つまり、オンリーモバイルで購入した端末の分割残債金は補償されません。
便利なあんしん乗り換えキャンペーンですが、違約金の全てをカバーすることはできないことを覚えておきましょう。
光回線なら乗り換えキャンペーンでソフトバンク光がおすすめ
最も対処してほしいオンリーモバイルの機種代金の分割残債金はあんしん乗り換えキャンペーンでは補償されません。これがオンリーモバイルをおすすめできない理由の一つでもあります。市場価格よりも高額な機種の費用にお金を掛けるのは損以外の何ものでもなく、補償も利かないというのは本当に厄介です。
公式からだと契約解除料だけしか補償されませんが、ソフトバンクの代理店から申し込めば公式特典が適用されるため、あんしん乗り換えキャンペーンと代理店のキャッシュバックで違約金を補填するという方法が取れます。
WiFiの乗り換えなら便利なソフトバンクAirも良いですが、ソフトバンク光なら通信速度と安定性に加えてWiFiも使えて、更に違約金補償にソフトバンク光の工事費と代理店のキャッシュバックとかなりお徳度の高いネットです。
もしも望まない契約で思わぬ出費が発生した場合、ソフトバンク光かソフトバンクAirへ代理店から乗り換えてしまいましょう。ただし、代理店は良くも悪くも数が多いので、信用できる代理店を口コミなどから見つけ出してくださいね。
ソフトバンク光おすすめ代理店ランキング
第1位 株式会社NEXT
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ソフトバンク光 オプション加入不要! |
第2位 株式会社アウンカンパニー
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ソフトバンク光 オプション加入不要! |