ソフトバンク光を申し込むと必ず出てくる光BBユニット。ソフトバンク光につなげるためには必須と言われ、なんとなくオプション加入している人も多いと思われます。実は光BBユニットはレンタルしなくても良いということを知っていたでしょうか?今回はソフトバンク光の光BBユニットをレンタルする意味について考察記事をまとめました。
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ソフトバンクのブロードバンドルーター「光BBユニット」
そもそも光BBユニットとはなんなのか?それ自体知らない人もいるかもしれません。光BBユニットは後述のソフトバンク光のサービスを利用するのに必要なブロードバンドルーターです。光BBユニットの機種はサービスごとに異なり、同じ光BBユニットという名称でも型番が違います。簡単に言うとソフトバンク光とYahoo!BBサービスで別物となります。
ソフトバンク光ならユニットの側面にSoftBank、Yahoo!BBサービスならYahoo!BBのロゴで分けられています。SoftBankロゴの光BBユニットは3種類あり、光BBユニット前面のランプで種類が判別できます。
今回の記事ではソフトバンク光の光BBユニットについて解説します。
光BBユニットで出来ること
光BBユニットは、接続することで本来のソフトバンク光の通信速度を可能にし、接続していない場合と比較すると通信速度が約1.5倍の差が出ると説明されています。最大通信速度は機種によって違いますが、本体側面にE-WMTA2.2、もしくは2.3と書かれた種別が最大1GBpsとなります。ラベルが無いものは種別E-WMTA2.1の最大100Mbpsになります。ただし、光BBではベストエフォート型のサービスであるため、一定の品質保証がされていません。
光BBユニットを接続するとIPv6 IPoE+IPv4接続方式になり、これによって「ギガスピード」「スーパーハイスピード」「ハイスピード」の最大通信速度が1GBpsになります。光BBユニットは通常、月額467円のレンタル料が発生します。2010年5月31日以前にレンタルしていた場合の月額は380円ですが、新規の人には前者の費用になります。
光BBユニットならIPv6とIPv4の切り替え要らず
IPvとはインターネット上の住所であるIPアドレスを使用する接続方式です。新しい接続方式「IPv6」によって、これまで数が限られていたIPアドレスをほぼ無限に使用することができるようになりました。光BBユニットではIPV4とIPv6の両方が使えるため、切り替える必要が無くネットのコンテンツサービスを利用することができます。
ベストエフォート型とは?
性能、ここでいう通信速度や安定性に関して明確な保証をしないということです。これだけだと無責任に聞こえますが、そもそもの意味は「最大限=ベスト」「努力=エフォート」と意味なので、軽く言うと「最大限頑張るけど無理なことは無理だからそこは許してね?」という風に受け取りましょう。IT用語では実効速度などに使われており、一般的なインターネットの最大通信速度は常に最大が出せるわけではないということを把握しておくと良いでしょう。
光回線の速度は集合住宅のマンションなどのインターネットの利用者が多いほど、光ファイバーに負担が掛かるものです。ソフトバンク光はフレッツ光を利用した光コラボです。特に利用者の多いフレッツ光の光回線である以上、時間帯や利用者によって速度が左右されると言う点を考えれば致し方ない部分があります。
光BBユニットが必要なサービス
光BBユニットはソフトバンク光に申し込むと加入を迫られる後述のオプションサービスで必要な機器です。光BBユニットを設置することで最大速度を出せるようになるほか、Wi-Fiやひかり電話などの利用が可能になります。光BBユニットはこれらのサービスを利用することにもなるので、光BBユニットを設置することはこれらのサービスにも同時に加入することになります。
おうち割の加入に光BBユニットは必須
ソフトバンクには、ソフトバンクスマホとソフトバンク光のセットでスマホの月額割引が適用される「おうち割」というセット割引が用意されています。ネットとスマホの同時契約で月額料金が割引され、家族にも適用されると言うとても便利な割引サービスです。おうち割はソフトバンクスマホとワイモバイルに適用することができるため、ソフトバンクやワイモバイルユーザーにはおすすめの内容です。おうち割については他の記事でも紹介しているので、そちらを参照すると良いでしょう。
加入必須のオプションは3つ
このおうち割加入にはさらに条件があり、スマホとネット以外に有料オプションへの加入が必要になります。
・光BBユニット
・Wi-Fiマルチパック
・ホワイト光電話/光電話(N)、BBフォン/+BBフォン
おうち割加入には上記の3つの有料オプションが必要となります。光BBユニットは無くても代替のルーターを用意すると言う手もあります。しかし、最大速度の1GBpsを出すためにはIPv6対応のルーターが必要な上に、ソフトバンク光、Yahoo!BBでのIPv6 IPoE+IPv4方式は自社サービスとの契約が必要なため、例えIPv6対応ルーターを導入しても速度の保証はできません。IPV4と使い分けるのにも切り替え設定がその都度必要になります。
Wi-FiマルチパックはWi-Fi対応ルーターであれば、こちらも代替品で対応できます。
しかし、最後のひかり電話に関しては絶対に加入する必要があります。ホワイトコールなどのソフトバンク回線を利用した無料通話には、ソフトバンクの回線につなげる必要があり、ソフトバンク回線と自宅とをつなぐ中継器として光BBユニットは必要不可欠です。ひかり電話の利用に限っては他に代用が利きません。ソフトバンク回線との通話機会がある人にとっては、加入しておいて損のない有料オプションです。
光BBユニットの必要性
ソフトバンク光やYahoo!BBなどのソフトバンクグループで提供される回線サービスを利用するには、多かれ少なかれず光BBユニットの必要性が出てきます。これまでの解説をまとめていくと、必ずしも必要でないものと絶対条件となるサービスが混在します。一度ここでまとめてみましょう。
光BBユニットが必要なもの
・最大1GBpsのIpv6接続 ・おうち割の適用 ・ひかり電話 |
光BBユニットが必要でないもの
・ネット接続(速度にこだわらない場合) ・無線接続(代用可能) ・セキュリティ対策機能(代用可能) ・電話回線(光電話以外のもの) |
光BBユニットをレンタルすることで最大1GBpsの高速通信接続、おうち割、ひかり電話などの様々なサービスが利用でき、面倒な接続方式の設定なども簡単に行えると言うメリットがあります。一方、レンタルしない場合だと、これらのサービスは当然利用できなくなり、折角の光回線の通信速度が機能しなくなってしまいます。
代用が利くサービスももちろんありますが、それらは全て自前で揃える必要があるため、費用や手間も加入する以上に消費してしまう可能性も高くなります。
必須サービス月額料金
サービス名 | 月額料金 |
光BBユニットレンタル | 467円(380円) |
Wi-Fiマルチパック | 990円 |
ホワイト光電話/光電話(N)、BBフォン/+BBフォン | 467円~ |
必須サービスの月額で言えば2,000円弱が毎月かかる計算になりますが、これにYahoo!BB基本サービスなどを加えるともう少し費用は掛かってしまいます。とにかく費用を抑えたい場合はこれらを全て解約すれば月額が大分抑えられるようになります。
一般的には月額基本料金に上記の必須オプションに加え、ホームゲートウェイ/無線LANの費用も加わって7,000円前後が月のネット代になるかと思われます。これら有料オプションを解約すれば5,000円前後にまで抑えられるので、安くで済ませたいと言う人には一つの手段ではあるでしょう。
おうち割適用で指定オプションのパック料金化
合計すると2,000円弱かかってしまう有料指定オプションですが、これら3つはおうち割に入ることで500円に下げることができてしまうのです。おうち割 光セットは毎月のスマホ料金から最大1,000円が割引されます。料金パックとの差し引きでも500円になるので、通常の指定オプションの月額合計を考えるとずっとお得なのです。キャリアがソフトバンク、もしくはワイモバイルなら、光BBユニットをレンタルすることでプラスにすることが可能なのです。
光BBユニットレンタルは利便性とのトレードオフ
光BBユニットをレンタルする必要性を考察してきましたが、これは必ずしも必要と言うわけではありません。しかし、光回線の能力を十分に引き出し、ソフトバンク回線の恩恵にあずかると言うならば絶対に必要な装置です。通信速度を最大限に引き出すにはIPv6が絶対条件であり、ソフトバンクの回線サービスではIPv6 IPoE+IPv4方式の契約が必要です。
また、おうち割サービスへの加入には3つの有料オプションへの加入が必須ですから、光BBユニットが無ければスマホのセット割引も適用対象外となってしまいます。
手間をかけてでも月額費用を抑えたいと言う人にはレンタルしないのが一番ですが、そこまでして1GBpsの光回線サービスを利用するメリットと言うのが見出せません。
以上のことから、光BBユニットレンタルは費用の代わりに利便性を手に入れられるサービスという結論になります。光BBユニットのアリとナシでは利便性とのトレードオフになると思われますが、ナシの状態から同等の環境を揃えようと思ったらかえって費用がかかってしまうことが想像できます。客観的に見ても光BBユニットはレンタルした方が結果的にお得と言えるでしょう。